孵化率アップの条件

 原種比内鶏の孵化用有精卵についてページにもありますように、比内鶏卵の孵化率は40%程度です。ただ、これは一般家庭が趣味用などに購入した孵卵機を使用した場合で、大館市に所在する地元団体(孵化場)の充実した設備の孵卵機を使用した場合などは、平年値で60%を超えます。

 鶏の種類によって、孵卵機の設定温度、湿度には違いがあると思われますが、比内鶏の場合は温度37.6度、湿度63%が理想的です。また、抱卵中の親鶏がそうするように、一定の時間ごとに自動的に卵の向きが変わる機能を備えていることは必須となります。安価な孵卵機は、そうした機能があまり備わっていないため、高孵化率を期待できないか、あるいは比内鶏に限定していえば1個も孵らないこともあり得ます。

 有精卵が到着した後は、可能な限り早く孵卵機に入れるか仮母に抱かせるようお願いしております。孵卵機、仮母のいずれにも対応しないまま放置しておきますと、孵化率はぐっと落ち、最悪の場合"全滅"もあり得ます。これは常識ではなかろうかと思います。

 他都道府県の趣味飼育者からではなく、発祥地である当地の本場比内鶏有精卵をせっかくお求めいただくのですから、孵化率をアップさせるために最低限の知識だけはお持ちになるようお奨めいたします。

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