労働現場のイメージ

 求職者1人に対する求人数を示す県内の有効求人倍率(季節調整値)は、2カ月連続1.20倍だった。秋田労働局が26日公表した11月の県内雇用情勢で示されたもの。同局は「求人は求職を上回って推移しているものの、緩やかに減少している。物価上昇等が与える影響について注意する必要がある」と、前月と同様の見方を示した。

 県内の新規求人数は5,995人で、前年同月を6.7%、430人下回った。2カ月連続の減少。月間有効求人数は1万8,768人で、同2.6%、493人下回った。36カ月連続の減少。

 県内の新規求職者数は2,901人で、前年同月を6.7%、208人下回った。2カ月連続の減少。月間有効求職者数は1万4,774人で、同2.2%、312人上回った。8カ月連続の増加。

 この結果、11月の有効求人倍率は1.20倍となり、前月から変動がなかった。本県の全国順位は、前月と同様22位。

 県内の就職件数は1,313件で、前年同月を3.8%、48件上回った。5カ月ぶりの増加。うち45歳以上の中高年齢者は764件で、同6.1%、44件上回った。2カ月ぶりの増加。

 事業主からは〇従業員の高齢化が進んでいる。体力低下を理由に辞める者もおり、人手不足感は強くなっている(旅客運送業)〇人員確保が喫緊の課題のため、求人条件の休日や賃金を大幅に見直したものの、効果はいま一つ(総合工事業)〇採用が進まず、他部署の人員調整により対応しているものの、一部の従業員に負荷がかかっている状況(各種商品小売業)〇クマに関する問い合わせが多く、宿泊予約のキャンセルも複数あり、影響が出ている(宿泊業)などの声が聞かれた。

 職安別の11月求職・求人状況(受理地)は下段のとおりだが、このうち秋田北地方の求人倍率は大館が前月より0.05ポイント高い1.49倍、鷹巣が同0.04ポイント高い1.07倍、鹿角が同0.05ポイント低い1.19倍となった。 (午前零時)