鎮座350年を記念して大館神明社敷地内では各講が祇園囃子の演奏や踊りなどを披露(午後1時45分ごろ)
秋田北地方を代表する秋祭りのひとつ、大館神明社の祭典が10日の宵宮を皮切りに開幕した。鎮座350年の今年は、同神明社敷地内で記念祝賀演奏も。秋雨や台風の多い季節に重なっていることから「雨祭り」の異名をもつ同祭典らしく、10日は午後3時ごろから所により雨がぱらついているものの、例年同様、「ヨーイヨイ、ソーレ、イヤサカサッサー」の掛け声や大館囃子が威勢よく響きわたっている。
同祭典は、2月の大館アメッコ市や8月の大館大文字まつりなどと並ぶ大館市を代表する祭りで、商売繁盛や家内安全、五穀豊穣などを祈願。同神明社は、延宝3年(1675年)に現在の中神明町に遷(うつ)ったとされ、今年は350年の節目を迎える。
宵宮の10日は市内13講の山車や子どもみこしが、威勢よく同神明社に集結。午後1時からの余興奉納奉告祭に続き、同神明社敷地内で鎮座350年記念祝賀演奏に入り、全講が一斉に祇園囃子を奏でた。さらに、清祓い式を経て、各講が市街地を巡行。
午後6時には各山車が出陣式のために御成町2丁目に集結し、同7時5分に「田町の坂」−新町交差点に向けて出発する。同区間の中で「田町の坂」は最大の難関で、「田乃坂越え」と呼ばれる。 勢いをつけて坂を駆け上がる様子は名物の一つで、お囃子も坂を上がるときは速いテンポの「帰り山」、坂を上がり切ると優雅な「大館祇園囃子」に変わるなど豊かな祭り風情を醸し出す。
あす11日の本祭は例祭(午前8時半から同神明社)、曲げわっぱ大太鼓演奏(午後零時20分からおおまちハチ公通り)、稚児行列(同1時から同通り)、絢爛囃子(同1時半から同通り)、駅前大館囃子共演(同6時から大館駅前・秋田犬の里)、祭典祝い水(同6時45分からおおまちハチ公通り)と盛りだくさんで、同8時半から同通りで行われる名残囃子で閉幕する。 (午後3時15分)
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