今年に入って全国的に流行している百日ぜきの県内の1週間あたり患者報告数が、3週ぶりに50人を下回った。県疾病対策課が5日公表した今年第22週(5月26日〜今月1日)の感染症発生情報で示されたもの。今年これまでに県内の医療機関から報告された累計患者数は400人を突破し、5カ月で年間患者数が過去最多だった令和元年の2倍を超えた。
百日ぜきは、百日ぜき菌の感染によって特有のけいれん性の激しいせき発作を特徴とする急性の気道感染症。世界的にみられる疾患で、子どもを中心に全年齢層でかかる。母親からの免疫が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、乳児(特に新生児や乳児期早期)では重症になり、肺炎や脳症を合併してまれに死に至ることも。
第22週の県内の患者報告数は43人で、3週ぶりに50人未満となった。ちなみに、過去2週は第20週(5月12日〜18日)が過去最多の53人、第21週(同19日〜25日)が同2番目に多い50人。
県内の年間患者報告数が過去最も多かったのは、令和元年(4月30日までは平成31年)の194人。今年は第22週までの5カ月で令和元年の2.1倍の401人にのぼるなど、異常なまでの増加ペースとなっている。
なお、国立健康危機管理研究機構が3日公表した第21週の患者報告数は全国で前週比15.7%増の2,660人にのぼり、2週連続で過去最多を更新。第1週(昨年12月30日〜1月5日)からの累計は、2万2,351人を数える。(午後3時)
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