求職者1人に対する求人数を示す県内の有効求人倍率(季節調整値)は1.25倍で、6カ月ぶりに上昇し前年11月の水準に戻った。秋田労働局が2日公表した3月の県内雇用情勢で示されたもの。同局は「持ち直しの動きに弱さが広がっており、物価上昇等の影響により一部に厳しさがみられる」と、8カ月ぶりに下方修正した前月の見方を維持した。
県内の新規求人数は7,521人で、前年同月を2%、153人下回った。8カ月連続の減少。月間有効求人数は2万575人で、同5.4%、1,183人下回った。28カ月連続の減少。
県内の新規求職者数は4,088人で、前年同月を0.3%、12人下回った。3カ月連続の減少。月間有効求職者数は1万6,856人で、同2.9%、506人下回った。7カ月連続の減少。
この結果、3月の有効求人倍率は1.25倍となり、前月比で0.02ポイント高い。上昇は前年9月以来6カ月ぶりで、同11月の水準に戻った。本県の全国順位は23位で、前月から1つランクアップ。
県内の就職件数は2,433件で、前年同月を12.5%、349件下回った。8カ月連続の減少。うち45歳以上の中高年齢者は1,556件で、同9.4%、161件下回った。2カ月連続の減少。
事業主からは〇設備稼働減や予算減などで取引先工場での点検修理業務も減少しており、事業活動が縮小している(機械修理業)〇業務量が多いものの、従業員が不足しており、注文を断る場合がある(建設業)〇取引先からの受注が大幅に減少しており、休業することを検討している(製造業)〇物価高騰を背景に、客の購入する品数が減少している(小売業)〇人手不足が続いており、今年から新たに外国人労働者を雇い入れることにした(介護事業)などの声が聞かれた。
同局が作成した県内各職安別の3月求職・求人状況(常用)は下段のとおりだが、このうち秋田北地方の求人倍率は大館が前月より0.03ポイント低い1.30倍、鷹巣が同0.04ポイント低い0.93倍、前月に県内最高の鹿角が同1.9ポイント低い1.32倍となった。
併せて同局が公表した令和6年度の有効求人倍率は1.26倍で、前年度に比べて0.06ポイント低下した。2年連続で落ち込み、同2年の1.28倍以来4年ぶりの1.2倍台に。 (午前零時)
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