県警は3日、3月末現在の令和7年特殊詐欺被害認知状況(速報値)を公表した。注目されるのは累計被害額の大幅な拡大で、前年同期の8倍余にのぼる。一方、SNSを使った投資詐欺やロマンス詐欺の累計被害額は前年同期の半分以下に縮小した。

　県警が作成した特殊詐欺の3月末現在内訳は下段のとおりだが、認知件数は前年同期比5件増の26件。被害総額は、前年同期の1,892万708円から1億5,408万1,664円へと8.1倍に拡大した。1件あたりに換算すると、同90万986円から592万6,218円に膨らむなど大型化が顕著。

　中でも注目されるのは前年同期に皆無だったオレオレ詐欺が再び台頭している点で、件数で6件、被害額は特殊詐欺全体の45.1%と半分近くを占める6,948万円にのぼる。

　オレオレ詐欺と同様、前年同期に皆無だった金融商品詐欺も4件、5,039万2円に。同詐欺は、架空の有価証券や外国通貨などを売り、利益が得られると誤信させて金銭をだまし取る手口。

　一方、SNSを使った投資詐欺とロマンス詐欺をあわせた認知件数は前年同期比5件増の19件と引き続き増加の一途をたどっているものの、被害総額は前年同期の1億3,496万6,261円から6,394万9,499円へと半分以下に縮小した。　(午前零時)

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