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令和7年(2025年)3月20日付
3氏による争い確定
立候補者(届け出順)

猿田 和三 61 無所属・新
 鈴木 健太 49 無所属・新 
大久保範夫 73 無所属・新
知事選、立候補の届け出締め切る

事実上一騎打ちか

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猿田候補
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鈴木候補
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大久保候補

 

 任期満了(4月19日)に伴う県知事選は20日告示され、午後5時で立候補の届け出が締め切られた。届け出順に前副知事の猿田和三氏(61)=無所属=、前自民県議の鈴木健太氏(49)=無所属=、無職の大久保範夫氏(73)=無所属=の3新人が立候補。告示前は猿田、鈴木両氏が確実視されていたのに対し、水面下での動きもみせていなかった大久保氏がいきなり立候補。これにより、表面上は三つどもえ戦ながら、事実上の一騎打ちは変わらないものとみられる。投開票は4月6日。

 平成21年(2009年)に新人4人の争いを制して初当選した佐竹敬久知事(77)が、4期16年にわたる県政を担って今期限りで引退。このため、新人による争いは同21年以来16年ぶりとなる。

 県幹部職を経て副知事として佐竹県政を支えた猿田氏は「人口対策、真っ向勝負」をスローガンに掲げ〇最低賃金目標を1.5倍に〇物価対策費を2倍に〇給食費・医療費・保育料を無料に、などの施策を前面に押し出して今選挙に臨んでいる。

 秋田市豊岩のとよいわライスセンター前で第一声を放った猿田氏は「人口減少対策を私は、覚悟を決めてやり抜く。継続すべきところはさらに拡大、進化させ、あらためることがあれば躊躇なく改善し、やめることはやめる。私は皆さんと、秋田の発展のために全身全霊を捧げ、覚悟をもってとことんやり抜く」と訴えた。

 自衛隊員や司法書士を経て平成27年(2015年)に県議初当選して副議長などの要職を担った鈴木氏は「刷新!偏り・しがらみのない秋田新時代へ あきた『ニュートラル』宣言」をスローガンに掲げ「人口減少をあきらめない!」をはじめ「8つの方向性」を強調。

 JR秋田駅前アゴラ広場で第一声を放った鈴木氏は「この少子化、若者向けの対策ではない。秋田に住むすべての皆さんの生活に深刻な影響を及ぼす、本当に危機的な状況だ。みんな、やばいやばいと思っていたけれども、真剣にどこまで考えていたか。今まさに、そのことをしっかりと見直して本腰入れてテコ入れをして、秋田県にこの先見通しがもてるようにする、その機会がやっと来た」と訴えた。

 人口減少対策や経済振興策などが今知事選の争点とみられる中、県議は保守分裂の様相を強め、自民党県連は早くから自主投票決定。県内市町村長や県選出国会議員は猿田氏を推す向きが濃厚で、公明、立憲民主、国民民主などの各県組織も支援を表明。方や、鈴木氏に対しては日本維新の会県総支部などが支援する姿勢を明らかにしている。

 一方、告示日になっていきなり"浮上"してきた大久保氏は、3候補の中で唯一公式ホームページなども作成しておらず、「無職の新人」ということ以外はほとんど公けにされていない状況。こうしたことから、猿田、鈴木両氏による事実上の一騎打ちは変わらない公算が大きい。

 秋田市山王の県庁付近で第一声を放った大久保氏は、今回の立候補を長い間考えていたとした上で、約40年前に県知事権限で措置入院させられたことへの違法性を説きつつ、「秋田県知事への宣戦布告だ」などとアピール。

 平成以降の県知事選の投票率推移は平成元年86.55%、5年86.21%、9年69.52%、13年73.34%、17年63.00%、21年67.39%、25年無投票、29年56.83%、そして令和3年の前回は56.56%にとどまり、初めて60%を割り込んだ前々回をさらに下回った。16年ぶりの新人同士の争いとなる今回は、60%以上を回復できるのか、なども注目される。 (午後5時1分)

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