大館市は14日、虻川東雄氏(86)=御成町4丁目=、栗盛俊二氏(76)=中町=、根田穗美子氏(73)=清水2丁目=、齋藤勉氏(74)=大館=、佐藤鐵男氏(76)=比内町味噌内=の5人を令和7年度市功労者に決定した、と発表した。表彰式は、4月1日午後3時から有浦1丁目のプラザ杉の子「飛天の間」で行う。市が明らかにした各氏の功績概要は下段のとおり。
<虻川氏> 平成16年から22年までの6年間、大館商工会議所会頭として地域経済界を牽引し、商工業の発展に貢献したほか、同8年には県北部テクノプラザと大館工業振興会を創設し、両団体の初代会長として同18年までの10年間、地域の産業振興に努めた。
さらに、同7年から19年までの11年間、県機械金属工業会副会長を務め、県内の業界発展に尽力したほか、同17年から同27年までの11年間、県法人会連合会副会長として県内企業の健全な発展に努めた。このほか、大館商工会議所会頭として地域経済の指導的な役割を担い、御成町南地区区画整理事業の事業化や日本海沿岸自動車道の延伸に大きく貢献。
<栗盛氏> 先代の栗盛常治(父)に影響され、18歳の若さで本格的に曲げわっぱ職人の道に飛び込んだ。20歳で先代から店を継ぎ、以降50余年にわたって市の特産品、曲げわっぱを絶やさぬために時代やニーズに合わせた製品づくりに取り組んでいる。また、大館曲げわっぱ協同組合の理事や、市物産協会の会長を務めるなど地域の産業振興に努めた。
400年の伝統技術を活かしながら新しいアイデアを掛け合わせ、顧客の「欲しい」を叶えるために現代の暮らしに寄り添った商品を作り続けている。手塗りにこだわり、量産化されたものでは出せない良さを売りにし、平成10年には当時の皇太子殿下に曲げわっぱの今昔・製造工程を説明したほか、イタリア・ミラノで曲げわっぱ製作の実演を行うなど、国内にとどまらず海外への魅力発信にも貢献。
<根田氏> 平成20年12月25日から令和6年12月24日までの16年間にわたって市教育委員を務め、「ふるさとに学び未来を創造できる『人財』の育成」に貢献した。この間、大館簡易裁判所民事調停委員、秋田家庭裁判所家事調停委員、県立近代美術館協議会会長、秋田公立美術大学あきびネット理事などを歴任し、幅広い知識と経験をもって地域社会の福祉や文化芸術の発展に寄与。
また、洋画家として平成11年4月から絵画教室を主宰し、美術を通じて市民や児童生徒の豊かな心と感性を育み、多様な人材の育成に貢献した。さらに、県社会教育委員や博物館、美術館の協議会委員を歴任。
<齋藤氏> 53年有余の長きにわたり、献身的に消防団活動に従事した。大館・比内・田代3団統合の際、副団長として円滑な統合の実現に寄与。平成29年4月から団長を務め、市消防団防災リーダー養成制度を導入し、消防団員の資質向上とともに自主防災組織や自治会との連携を図り、地域防災力の強化につなげる仕組み作りに尽力した。
また、人口の減少と少子高齢化、社会情勢の悪化によって消防団員の減少が深刻な中、組織の見直しを図り、新しい枠組みによる適正な人員配置、処遇改善などを軸とする消防団の再編の実現に尽力。
<佐藤氏> 交通指導員として43年の長きにわたって活動し、大館市の交通安全に貢献、尽力した。交通指導隊としては、旧比内町・旧田代町が合併し、市交通指導隊となった平成18年から班長、同22年から副隊長、同28年から隊長を歴任。
また、昭和56年から旧比内町交通指導員(平成18年から市交通指導員)として地域の交通安全活動に従事し、通学・通勤路での街頭指導や児童・高齢者に対する交通安全指導をはじめ、住民に交通事故防止を呼びかけた。平成28年からは市交通指導隊長として、市内の交通事故防止や交通安全思想の普及・高揚に多大な貢献をした。 (午後4時半)
※このページには広告を掲載しております。
 |