求職者1人に対する求人数を示す県内の有効求人倍率(受理地・季節調整値)は1.24倍で、4カ月ぶりに低下した。秋田労働局が29日公表した10月の県内雇用情勢で示されたもの。同局は「持ち直しの動きに弱さがうかがわれ、物価上昇等の影響により一部に厳しさがみられる」と、前月と同様の見方を示した。
県内の新規求人数は7,832人で、前年同月を3.9%、314人下回った。3カ月連続の減少。月間有効求人数は1万9,897人で、同6%、1,280人下回った。23カ月連続の減少。
県内の新規求職者数は3,625人で、前年同月を2.1%、79人下回った。3カ月連続の減少。月間有効求職者数は1万5,065人で、同0.1%、60人下回った。2カ月連続の減少。
この結果、10月の有効求人倍率は1.24倍となり、前月に比べて0.03ポイント落ち込んだ。低下は6月以来4カ月ぶり。本県の全国順位は25位で、前月から5つ下げた。
県内の就職件数は1,563件で、前年同月を1.1%、18件下回った。3カ月連続の減少。うち45歳以上の中高年齢者は858件で、同1.4%、12件上回った。3カ月ぶりの増加。
事業主からは〇建設資材や重機車両の購入費、リース料の高騰により、採用計画を見直しせざるを得ない(建設業)〇週末のほか平日も混雑しており、人手不足が継続している(飲食業)〇介護員が不足しており、従業員の急な休みなどの対応に苦慮している(介護事業)〇原材料費等の高騰や周辺人口の減少による市場縮小に加え、観光客への売上が伸びず、景況は厳しい(食料品製造業)などの声が聞かれた。
同局が作成した県内各職安別の10月求人・求職状況のうち大館、鷹巣、鹿角の秋田北地方3職安管内の状況(受理地・常用)は下段のとおりだが、大館は前月に比べて0.01ポイント、鹿角は同0.05ポイントそれぞれ上昇したのに対し、北秋田は0.08ポイント低下して1倍を割り込んだ。 (午後3時)
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