県警が9月末現在で認知した今年の特殊詐欺被害状況(速報値)によると、SNS型投資詐欺とロマンス詐欺の被害額はあわせて4億円を、架空料金請求やオレオレなどの従来型特殊詐欺は1億円をそれぞれ突破するなど、一層深刻の度を深めている。
SNS型投資詐欺は、SNS(交流サイト)などの非対面で投資を勧めて金銭等をだまし取る詐欺。投資すれば利益が出ると思わせて投資アプリ・サイトなどに誘導して画面上では都合のいいように嘘の利益を表示し、投資を継続させる手口。
また、ロマンス詐欺は出会い系サイトやマッチングアプリなどのSNSを通じて知り合い、恋愛感情や親近感をいだかせて金銭等をだまし取る。
9月末現在で県警がまとめた速報値では、SNS型投資が24件、2億5,999万8,723円、ロマンス詐欺が21件、1億6,540万184円の被害を認知。両特殊詐欺をあわせると45件、4億2,539万8,907円にのぼり、前月末現在の速報値との比較では件数が7件の緩やかな増加ながら、被害総額は7,299万4,689円、20.7%の大幅増となった。
一方、同現在の従来型特殊詐欺は被害件数が前年同期比38件、71.7%増の91件で、被害総額が同807万6,673円、8.7%増の1億73万2,575円と1億円を超えた。
件数、被害総額ともに群を抜いて多いのが架空料金請求で、件数が同18件、52.9%増の52件と従来型特殊詐欺全体の6割近くに。半面、被害総額は前年同期の5,718万3,000円から4,775万3,380円に減少した。このほか、前年同期に1件、193万6,000円だったオレオレ詐欺は8件、2,740万9,004円に膨らんだ。 (午後5時)
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