運転免許証更新などの各種申請や届け出の際に手数料を収入証紙で納付する制度を長年にわたって実施している県は20日、6月から8月にかけて実施した同制度に関するアンケート調査の結果を公表した。回答者の6割以上が同制度を不便と感じ、廃止を検討すべきとする見解も3割以上を占めた。
県が取り扱う収入証紙の金額は1円から1万円まで10種類以上あり、売りさばき場所は県の機関、スーパー、商店、行政書士事務所など全25市町村に幅広く配置。うち秋田北地方は鹿角市9カ所、大館市、北秋田市各7カ所、小坂町、上小阿仁村各1カ所の計25カ所を数える。
アンケート調査は6月3日から8月31日にかけて行い、県のホームページから226人、調査用紙で994人の計1,220人が回答した。各設問のうち「証紙を購入したことがありますか」に対しては905人(構成比75%)が「ある」、309人(25%)が「ない」と答えた。
「ある」と答えた人のうち最も多い(複数選択可)のは「運転免許に関する取得・更新・講習等」の751人で、全体の半数近い47%を占めた。以下「パスポート(旅券)発給等」の292人(18%)、「各種証明書交付等」の253人(16%)などの順で続く。
一方、「証紙を購入したことがある」と答えた人を対象とする設問、「県への支払(納付)方法として証紙についてどう思いますか」では、「どちらかというと不便」が360人(39%)で群を抜いて多く、次いで多い「不便」の231人(25%)と合わせると、不便さを感じている人は全体の64%を占めた。
県が作成した「不便」である理由(複数選択可)の内訳は下表のとおりだが、「証紙を購入できる場所が少ない」と「証紙を購入できる場所が申請窓口と違うため面倒」がともに30%台を占め、この2回答だけで回答者の7割近くにのぼった。
さらに、「証紙による支払いについてどう考えますか」という設問に対しては、「証紙での支払方法とその他の支払方法と、どちらも選ぶことができる方法がよい」が526人(44%)で最も多く、「証紙を廃止して他の支払方法を検討すべき」とする全面否定的な見方が375人(32%)で続いた。 (午後3時20分)
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