求職者1人に対する求人数を示す県内の有効求人倍率(季節調整値)は1.30倍となり、3カ月ぶりに低下した。秋田労働局が28日公表した5月の県内雇用情勢で示されたもの。同局は「持ち直しの動きに足踏み感がうかがわれ、物価上昇等の影響により一部に厳しさがみられる」と、前月と同様の見方を示した。
県内の新規求人数は6,955人で、前年同月を2%、143人下回った。2カ月ぶりの減少。月間有効求人数は1万9,974人で、同4.2%、872人下回った。18カ月連続の減少。
県内の新規求職者数は4,019人で、前年同月を1.7%、68人上回った。2カ月連続の増加。月間有効求職者数は1万7,083人で、同2.4%、394人上回った。2カ月連続の増加。
この結果、5月の有効求人倍率は1.30倍となり、前月に比べて0.02ポイント低下した。低下は2月以来3カ月ぶり。ちなみに、全国平均は同0.02ポイント低下の1.24倍で、2カ月連続の低下。本県の全国順位は19位で、前月から1つ後退した。
県内の就職者数は1,574人で、前年同月に比べて1.5%、23人増加した。3カ月ぶりの増加。うち45歳以上の中高年齢者は925人で、同11.7%、97人増加した。3カ月ぶりの増加。
事業主からは〇仕入値や光熱費の高騰から、やむなく値上げに踏み切るも客離れが起きてしまい、厳しい経営が続いている(飲食業)〇建設資材や重機車両の購入費、リース料の高騰により、採用計画を見直しせざるを得ない(建設業)〇事業全てにおいて電力が必要となるため電気料金値上げによる影響は大きく、ランニングコストが大きく増加した(製造業)などの声が聞かれた。
秋田北地方の有効求人倍率(常用・受理地)は大館が前月比0.02ポイント減の1.32倍、鷹巣が同0.03ポイント減の0.96倍、鹿角が同0.06ポイント増の1.71倍だった。 (午前零時)
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