大型連休期間を含む5月の大館能代空港利用者数は1万8,000人に迫り、平成10年の開港以来2番目に多かった。県が13日公表した最新利用実績で示されたもの。1日3往復化に加え、秋田北地方の5市町村を含む空港周辺の9市町村で実施している同空港利用促進助成金交付事業もコロナ禍以降の回復に少なからず貢献しているとみられる。
東京(羽田)、大阪(伊丹)、札幌(新千歳)の3路線で平成10年(1998年)7月に開港した同空港は、翌11年11月に札幌、同23年(2011年)1月に大阪の両路線を「運休」の扱いながらも事実上廃止した形で、羽田線が唯一存続。令和2年(2020年)10月25日を皮切りに始まった羽田線1日3往復化は、同7年(2025年)3月29日まで延長することが決まっている。
県が作成した前年と今年1-5月の月別利用者数推移は下段のとおりだが、このうち大型連休後半(1日〜6日)を含む今年5月は前年同月比2,141人、13.6%増の1万7,881人。
積雪期の1月、2月はそれぞれ前年割れとなったものの、春の訪れを迎える3月以降一気に回復傾向を強め、5月は前年8月の1万9,498人に次いで開港以来2番目の好実績を確保した。
新型コロナの位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられてから5月で1年を迎える中、1日3往復化や空港周辺の9市町村の自助努力ともいえる同空港利用促進助成金交付事業による利用客への運賃キャッシュバックも今後のさらなる利用促進につながると期待されている。
半面、同空港の5月貨物取扱量は入荷がいくぶん回復基調にありながらも出荷の低迷が続き、入出荷全体では前年同月比2,899.6キロ、35.1%減の5,351キロと落ち込みが続く。
併せて同日公表した5月の秋田空港利用者数は前年同月比2,338人、2.2%減の10万2,841人で、2年6カ月ぶりに前年を割り込んだ。 (午後2時半)
※このページには広告を掲載しております。
|