多くの見物客が見守る中、秋田犬の完成度を競った第149回本部展
秋田犬保存会(本部・大館市)の第149回本部展覧会が3日、大館市で開かれた。今年は初めて市などを含む実行委員会形式による開催。すでに葉桜ながらも会場の桂城公園は桜まつり最終日なこともあり、初夏の陽気の中、国内外から多くの見物客が詰めかけた。
秋田犬保存会の本部事務局や展示室などを配する秋田犬会館(同市三ノ丸)の老朽化に伴う改修工事で同保存会が市に助成を求める請願をしたのに対し、市議会が不採択としたのを背景に、第147回の昨春は定番の大館市から県南の大仙市に会場を移すという異例の事態となった。
今春の開催に向けて同保存会上層部と大館市の福原淳嗣市長らによる水面下での折衝の結果、第149回を数える今本部展は春季開催地として長い歴史を誇る同市の桂城公園に戻ることに。また、これまでの同保存会単独の主催から市長を委員長に同保存会や地元商工観光関係者らによる実行委員会形式で開いた。
今回審査犬としてエントリーしたのは幼犬B22匹、同A27匹、若犬35匹、壮犬34匹、成犬B25匹、同A10匹の計153匹。うち各部門あわせて10数匹が当日棄権したものの、風が強いながらもほぼ快晴に恵まれた中、午前の第1審査(個体審査)、午後の第2審査(総合審査)の順に進め、審査員らは秋田犬の正統的なスタイルである巻尾立耳や顔、構成、歯並び、毛の色、艶などに対して厳密に優劣を付した。
このほか、すでに本部展で優れた成績を出している参考犬や将来展覧会に挑む可能性がある仔犬の供覧も例年同様に行い、見物客らを楽しませた。(午後3時)
続報:第149回本部展壮犬の部までの各優秀1-3席と成犬の部特優3席までの受賞結果は下段のとおり。
<幼犬B組・牝部> @美琴(中川雄斗・三岐)
A萌(王寧・東京中央)
B麗葉(青木沙季奈・三岐)
<同・牡部> @巌龍(野英雄・青森県)
A優希(兎澤佳南・茨城県)
B九讃(冷水澄夫・大阪府)
<幼犬A組・牝部> @ちはや(筒井章博・香川県)
Aめ映(川北晃右・東京都)
B花桜(坂本英二朗・岡山県)
<同・牡部> @安房大宝(松永寿一・千葉県)
A壱国(寺門仗・埼玉県中央)
B新将(仲野秀明・大阪府)
<若犬組・牝部>
@陸前鈴姫(渡辺克・宮城県)
A若葉(光岡巧・岡山県西)
B黒河月(中川雄斗・三岐)
<同・牡部> @金成奥州(林洋一・埼玉県中央)
A煌凛(光岡友儀・岡山県西)
B陸奥(上田将之・秋田県北)
<壮犬組・牝部>
@保乃可(筒井康夫・香川県)
A龍神花姫(宮崎光章・東京都)
B優佳(今井深士・三岐)
<同・牡部> @臣ト(安永信行・福岡中央)
A福寿(榎並信也・大阪府)
B無限ノ魁運(菅野竜矢・群馬中央)
<成犬B組・牝部> 特優@奏(遠藤兵治・秋田中央)
特優A杏珠(佐山珠久莉・青森県)
特優B花竜(今井深士・三岐)
<同・牡部> 特優@新城(冷水澄夫・大阪府)
特優A天領(中山剛行・広島県)
特優BWAKAHIRYUU(ZUZANNA CHADE・セントラルヨーロッパ)
<成犬A組・牝部> 特優@鈴芽(横井哲也・三岐)
特優Aすすき(備前鉄男・秋田中央)
特優B春嘩姫(飯田弘之・茨城県)
<同・牡部> 特優@安房大帝(林洋一・埼玉県中央)=名誉章=
特優A途中丸(田辺英司・三岐)
特優B綱臣(寺門仗・埼玉県中央)
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