求職者1人に対する求人数を示す県内の有効求人倍率(季節調整値)は1.31倍となり、5カ月ぶりに上昇した。秋田労働局が30日公表した3月の県内雇用情勢で示されたもの。同局は「持ち直しの動きに足踏み感がうかがわれ、物価上昇等の影響により一部に厳しさがみられる」と、前月と同様の見方を示した。
県内の新規求人数は7,674人で、前年同月を15.4%、1,402人下回った。13カ月連続の減少。月間有効求人数は2万1,758人で、同6.8%、1,599人下回った。16カ月連続の減少。
県内の新規求職者数は4,100人で、前年同月を10.9%、503人下回った。3カ月連続の減少。月間有効求職者数は1万7,362人で、同2.6%、470人下回った。8カ月ぶりの減少。
この結果、3月の有効求人倍率は1.31倍となり、前月に比べて0.04ポイント上昇した。上昇は前年10月以来5カ月ぶりで、1.3倍台も同10月の1.32倍以来5カ月ぶり。ちなみに、全国平均は同0.02ポイント上昇の1.28倍で、令和4年11月以来1年4カ月ぶりに上昇。本県の全国順位は20位で、前月から4つ上げた。
県内の就職者数は2,782人で、前年同月に比べて16%、531人減少した。7カ月ぶりの減少。うち45歳以上の中高年齢者は1,717人で、同13.6%、270人減少した。7カ月ぶりの減少。
事業主からは〇2024年問題への対応として従業員の早期確保を意識しているが、思うように進んでいない(建設業)〇従業員の高齢化が進み、業務効率が徐々に下がり始めている(サービス業)〇仕事は忙しいが、人件費や材料費の高騰により利益に結びつかない状態にある(製造業)などの声が聞かれた。
秋田北地方の有効求人倍率(常用・受理地)は大館が前月比0.04ポイント減の1.41倍、鷹巣が同0.02ポイント減の1.12倍、鹿角が同0.02ポイント減の1.60倍だった。 (午前零時)
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