本格的な春の訪れとともに県内農家の春作業も活発化しつつある中、県は今年も20日から5月末までを「春の農作業安全運動」期間とし、周知を図っている。過去10年間は平均で毎年5件の農作業に伴う死亡事故が4月から6月にかけて発生しているだけに、今季は皆無が望まれる。
県がまとめた昨年までの過去10年間の農作業死亡事故発生状況によると、総数で44件の死亡事故が発生。その6割近くを占める25件が4月から6月にかけて発生しており、特に5月は月別発生件数が12件と最も多い。
機種別では乗用トラクターが全体の25%を占め、中でも横転や転落事故が多く、公道で他の車両と衝突する事故も発生。また、年齢別では60歳以上が全体の93%と群を抜き、死亡事故の発生場所別では道路が同45%、圃(ほ)場が同17%を占めた。
こうした状況を踏まえながら、「トラクターに安全キャブ・安全フレームを装備し、シートベルトの着用を徹底」など6項目を同運動期間中の重点推進事項に据えている。共通事項では「体調管理を万全にし、心身ともに健康な状態で作業を行う」「点検・修理はエンジンを止めて行う」など9項目。
トラクターについては「安全フレーム等の安全装備を装着し、シートベルトを着用」「駐車する時は駐車ブレーキをかけ、エンジンを停止」など7項目。田植機については○遠距離の自走移動は避ける○補助苗載台から苗載台へのマットの補充は走行を停止して行う、をそれぞれ呼びかけている。 (午前零時)
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