来月22日までを会期とする12月定例県議会は28日、開会した。今定例会への上程議案は、4年度一般会計補正予算案を含む71件。初日は、佐竹敬久知事が知事説明を行った。この中でコロナ関連ついて知事は「重症者などに必要な医療が適切に提供されるよう体制の確保に努める」とする一方、9月から接種が行われているオミクロン株対応2価ワクチンの接種率が低調なことから、暮らしと健康を守るため速やかにワクチンを接種するよう県民に求めた。知事説明の主な趣旨は次のとおり。
<コロナ対応> 全国的に再び感染者の増加がみられる中、過去2年間において感染が拡大する傾向にあった冬場を迎え、季節性インフルエンザとの同時流行の懸念から、国の新型コロナウイルス感染症対策本部でオミクロン株に対応し、外来医療等の状況に着目した新たなレベル分類の見直しと保健医療の負荷の高まりに応じて都道府県が実施する対策の枠組みが決定されたことを踏まえ、本県でもこれに合わせて感染警戒レベルの考え方を見直すほか、重症者などに必要な医療が適切に提供されるよう体制の確保に努める。
また、9月から接種が行われているオミクロン株対応2価ワクチンの今月21日公表時点の接種率は、全国平均を上回っているものの20.7%と低調。県民の皆さんには感染防止対策と社会経済活動の両立をはかりながら暮らしと健康を守るため速やかにワクチンを接種してもらうとともに、感染の拡大に備え、検査キット、常備薬の事前準備や食料、日用品の備蓄のほか、医療機関に可能な限り負担をかけないよう重症化リスクに応じた適切な受診と、医療機関での検査や陰性等の証明を求めないことなどをお願いする。
<風流踊のユネスコ無形文化遺産登録>
本県の代表的な盆踊りである西馬音内の盆踊と毛馬内の盆踊を含む41の民俗芸能で構成する風流踊については、政府がユネスコ無形文化遺産への登録を提案していたところ、今月1日、ユネスコの評価機関において登録が妥当である旨の勧告がなされた。これを受けて、本日からモロッコで開催される政府間委員会で登録が正式決定される見通しとなっており、登録を機に地元市町や保存会等の関係団体と連携し、行事の継承、発展を図りながら観光誘客等の地域活性化に向けた取り組みを進めていく。
<鉄道路線の運転再開の見通し>
秋田内陸線の鷹巣−阿仁合間は来月中旬の運転再開が見込まれているほか、JRは五能線岩館−深浦間が来月上旬、花輪線鹿角花輪−大館間が来年4月から5月ごろに再開されるとの見通しが示されるなど、県内の各路線の復旧にようやくめどがついた。早期の全線開通に向けて迅速に対応している鉄道各社に、感謝を申し上げる。県としても引き続き工事の円滑な進捗に向けてしっかりサポートしていくとともに、きめ細かな代行バスの運行などについても働きかけていく。
<補正予算案> 今回の補正予算案は原油価格、物価高騰や新型コロナ対応のほか、新秋田元気創造プランに基づく事業、公共事業の発注を前倒しするための債務負担行為等に計上している。一般会計補正額は72億4,341万円で、補正後の総額は6,577億6,748万円となる。 (午前零時)
※このページには広告を掲載しております。
 |