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令和3年(2021年)12月2日付
「話し合いの場得られない」

県議会一般質問で佐藤議員 

扇田病院無床化問題で切望

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一般質問に臨む佐藤議員

 

 12月定例県議会は1日、4日間の日程で一般質問が始まった。秋田北地方関係は、初日3番目に佐藤賢一郎議員(自民・大館市)が登壇。地元住民らも議場で見守る中、同議員は大館市が市立扇田病院を令和6年度から無床診療所とする計画であることに触れ、これに反対する地元住民と市当局の間で話し合いの場が得られない状況を憂慮。その上で、佐竹敬久知事に対して「行政と医療機関と住民が建設的議論をするように、とのアドバイスをぜひしてほしい」と切望した。 (午前零時)   

<扇田病院無床化問題についての佐藤議員の質問要旨>

 地域医療の課題について、これは質問というより、むしろお願いをしたいと思う。令和元年9月、厚労省はがんや救急など地域に不可欠な医療の診療実績が少ない公立、公的病院名を公表し、再編統合の議論が必要と位置づけ、1年のうちに結論を出すよう求め、全国で424病院、秋田県で5病院が公表された。国の姿勢に対しては知事会などからも批判が相次ぎ、新型コロナウイルス感染もあって検討期限は延長されているが、地域住民に大きな不満を与えたと同時に少子高齢化社会における地域医療のあり方に多くの人が関心をもつようになった。

 11月13日に大館市で地域医療を考える市民フォーラムが開催され、県医師会会長の小玉(弘之)先生の講演会が行われた。先生は「秋田県医師会が考える将来の医療提供体制」という題名で話した。その中で先生は、自治体と医療機関、そして住民の対話が最も大切であると強調した。

 少子高齢化社会の中で病床数削減が求められている現況の中にあっても、地域医療を守っていく対応は可能であると思う。私の地元の扇田病院も、今後のビジョンを求められている。扇田病院としては現状に合った病床数をもつ病院として運営していくか、または有床診療所として運営していくか等、多くのことを考え、話し合う時なのだが、市当局から「最終案ではない」としながらも無床診療所にするという姿勢が示されたため、住民側は撤回を求めることとなってしまい、その後の議論の進展がなかなか進まない状況である。

 これはとても残念なことで、ある意味では不幸な状況といえると思う。県当局として「行政と医療機関と住民が建設的議論をするように」とのアドバイスをぜひしてほしいと切望する。

<佐竹知事の答弁要旨>

 大館市が示している扇田病院の無床化にかかる方針は、人口減少や高齢化の進行、厳しい市の財政状況など中長期的な見通しを考慮した上で大館市立総合病院との機能分化連携を進め、地域において医療機能を維持するための提案のひとつであると認識している。

 一方、地域の住民からみると、現在入院している患者がいる中、病床がなくなることに対し不安に感じるのは当然のことであると思う。このため、すでに大館市においても取り組みが始められていると思うが、将来の医療体制について入院先の確保や介護施設との連携といった具体的な課題に落とし込み、地域の中でていねいに議論を積み重ねていくことが重要であると考えている。

 県としても郡市医師会や病院、介護施設等の代表者で構成する地域医療構想調整会議を活用し、地域における医療介護連携などについてていねいな議論を進め、地域住民の安心と持続可能な医療の両立につながるよう協力していく。

 いずれにしても、医療提供体制において重要な視点は進歩する医療技術を分け隔てなく受けられること、通院等の利便性が確保されること、限られた医療資源を有効に活用できること、公的支援を含め医療機関の財政的な健全性が保たれること、の4点のバランスであると考えている。

 ちなみに、欧米先進諸国は広域圏に巨大な病院があり、その他は外来中心の診療所等で構成され、身近に病院が存在しないのが一般的だが、公共交通体系など通院者の利便性はしっかりと確保され、人口あたりのドクターヘリ配備数が多いなど救急医療体制も充実している。

 わが国の医療提供体制は中小病院の比率が高いとの特徴があり、先進諸国の例をみてもわが国においても人口減少の進行により、いずれ全国的に病院の再編統合が避けられないと思われ、医療提供体制の4つの視点のバランスをとっていくことが必要であると考えている。

<佐藤議員の再質問要旨>

 当事者同士が一緒に話し合いをするというところまでできるようになれば大きな前進になるのではないかと思うが、そういう方向づけをしていく具体的な手立てについて、知事からアドバイスはないか。

<佐竹知事の再答弁要旨>

 大館市全体のこれからの中期的な医療構想、これがまずあっていいと思う。その中で大館市立総合病院の位置づけと扇田病院の今後の方向、全体のバランスの中でやるとか、また、地元の人にしてみれば全体的なというより自分のところの施設がなくなることについて非常に不安というか、これは当然である。

 将来的な姿、また、なくなることによってどうカバーするか、これをしっかり踏まえて市でプランニングして説明すると。双方のやり取りの中でどこに妥協点を見いだすか、これを少し整理してやる必要があると思う。県としてどうこうとうことはないが、そういうことを市で認識してもらえれば。ほかでも事例があるので、市にアドバイス、情報提供は行えると思う。

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