2004年10月26日付
24年ぶり、無投票当選

森吉町最後の町長選

新人の近藤氏、任期はわずか4カ月余

 任期満了(11月17日)に伴う森吉町長選は26日、午後5時で立候補の受け付けが締め切られた。これにより、ただ1人立候補した新人で元県職員の近藤健一郎氏(49)=無所属・米内沢字東川向129=の無投票当選が確定。現職の松橋久太郎氏(77)に敗れた12年の前回選挙以来、2度目の挑戦で町長の座をつかんだ。

 来年3月22日に予定している「北秋田市」発足を背景に、森吉町にとっては今回が最後の町長選で、昭和55年以来24年ぶり3度目の無投票に。

 市町村長選挙が無投票となる場合は、立候補者が現職であるケースがほとんど。こうした中、今選挙は当選しても任期が4カ月余しかないことや、前回選挙で敗北したとはいえ近藤氏には元町長の実子という知名度があること、さらには新人町長では北秋田市長選での勝機に乏しい、など複数の要因で現職の引退表明後も対抗馬擁立に至らなかったものとみられる。

 近藤氏の任期は短いながら、新市の市長選を視野に入れているというのが一般的な見方。1万7,825人(9月2日現在の定時登録)と鷹巣町の有権者数は森吉(6,423人)、合川(6,683人)、阿仁(3,695人)の3町を圧倒的に上回るものの、鷹巣町から複数の立候補者が出れば同町内の票が割れて選挙結果の行方も混沌とするだけに、北秋田市発足まで4カ月を切り、今後は市長選に向けて水面下の動きが活発化しそうだ。

 立候補届け出後の街頭演説で近藤氏は、合併を控えて町が今最も重要な時期を迎えていることを強調するとともに、今後の合併協議で町として主張すべき点を積極的に主張していくことなどを有権者に訴えた。 (午後5時1分)

無投票、確定的な情勢

森吉町長選、告示

新人の近藤氏のみ届け出

 任期満了に伴う森吉町の町長選挙が26日、告示された。午前8時50分現在、立候補の届け出を済ませたのは、さる7月に出馬を表明した新人で元県職員の近藤健一郎氏(49)=無所属・米内沢字東川向129=だけで、ほかに立候補の動きがないことから同氏の無投票当選が確定的な情勢だ。無投票となれば24年ぶりだが、来年3月には同町を含む4町による合併で「北秋田市」が発足する予定のため、改選後の任期はわずか4カ月余。

 同町町長の任期満了は11月17日。現職の松橋久太郎氏(77)は8月上旬に今期限りでの引退を表明し、前回選挙で現職に敗れた近藤氏だけが出馬を表明していた。大館鳳鳴高から日大法学部に進んだ近藤氏は、昭和54年に県庁入り。福祉企画課副主幹で平成12年3月に退職し、前回12年の町長選に出馬。しかし、惜しくも初陣を飾ることができず、落選後は14年2月まで斉藤滋宣前参議院議員の私設秘書に。現在は無職。

 合併推進や地元経済の活性化などを公約に掲げている近藤氏は出馬表明後、30回を超える「町民と語る会」を通じて全町的な浸透を図るなど水面下で精力的に動きをみせた。来年3月22日の北秋田市発足に伴う市長選も視野に入れての立候補、というのが一般的な見方だ。

 町構造改善センターでの立候補届け出の受け付け(代理人)を午前8時半に済ませた同氏は、選挙事務所内での出陣式に臨んだ後、同9時の米内沢駅前を皮切りに数箇所での街頭演説を行う予定なほか、選挙カーで町内を縦横に駆け巡って午後5時前まで有権者に支持を訴える。無投票の公算が大。ちなみに、前回の無投票は近藤氏の父、富治郎氏(故人)が無投票当選を果たした昭和55年以来24年ぶりとなる。

 投票の可能性はほぼ皆無だが、そうなった場合は31日午前7時から午後6時まで町内13カ所で投票が行われ、午後7時から町コミュニティセンターで即日開票。同町の有権者数は、9月2日現在の定時登録では6,423人(男3,033人、女3,390人)。 (午前8時50分)