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令和4年(2022年)8月30日付
「被害甚大、市民の協力を」

今月発生の大雨

9月定例会開会、市長が行政報告

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福原市長

 

 大館市の9月定例議会は29日開会し、会期を9月29日までの32日間と決めた後、福原淳嗣市長が行政報告に臨んだ。今月3日と9日にそれぞれ発生した大雨について市長は被害の詳細を報告した上で、「市民生活の一日も早い復旧に向けて取り組んでいくが、被害は甚大で復旧に時間を要するものもあり、市民には不便をかけるが、理解、協力をお願いする」とした。また、コロナ関係のうち今月3日に開設した「おおだて新型コロナウイルス相談センター」の相談件数は、今月23日現在で2,184件、と報告。 (午前零時)

 初日に提出したのは、一般会計補正予算案を含む議案19件と報告1件。また、一般・特別、企業の両会計の決算特別委員会を会期中に設置し、昨年度の決算認定案を審議する。大雨被害やコロナ感染対策を含む主な行政報告は次のとおり。

<8月3日からの大雨等による災害の状況>

 8月3日に大雨となる予報があったことから、同日の明け方から警戒にあたっていたところ、午前8時15分に土砂災害警戒情報が発表されたため、大館市災害警戒対策室を直ちに設置し、情報の収集にあたった。線状降水帯の発生により激しい雨が降り続き、下内川の急激な増水と沼館町内で道路の冠水がみられたため、午前10時55分に同町内209世帯484人に避難指示を発令し、11世帯22人が沼館町内会館に避難した。そのほか、高館下町内と十二所地区の米代川沿川に住む15世帯37人が、それぞれ釈迦内公民館と十二所公民館に自主避難した。

 また、8月9日正午にも土砂災害警戒情報が発表されたことから、災害警戒対策室を設置し、24時間態勢で情報収集にあたった。8月13日午前1時47分に鹿角市北部付近に記録的短時間大雨情報が発表され、河川の大幅な増水や土砂崩れ発生の懸念が急速に高まったため、午前2時15分に災害警戒対策部に改組するとともに、午前3時に大滝、軽井沢、中野各町内及び二井田地区の1,040世帯2,386人に、午前3時50分には小新田町内の30世帯74人に避難指示を発令し、十二所、比内両公民館に5世帯8人と中野生活改善センターに10人が自主避難した。

 その後、中野町内とその周辺で住家の浸水などの被害が多数報告されはじめたことから、相当数の被害が発生していると判断し、午前4時15分に職員の第1動員を、午前7時50分には第2動員をかけ、全庁態勢で状況の把握と市道などの応急対応にあたった。

 特に、十二所地区で発生した断水や一部地域で発生した水道水が出にくい状況については、大館管工事業協同組合の協力のもと素早い復旧作業にあたったほか、迅速な給水所の開設など、全庁一丸で対応。このほか、消毒液の配布や災害ごみの無料回収を行い、粗大ごみ処理場では8月23日までに59.75トンを受け入れた。

 大館市の被害状況は、8月23日までに判明した分で住家の半壊が1棟、一部損壊が1棟、床上浸水が37棟、床下浸水が104棟、車庫等の非住家の浸水が109棟と、計252棟に。

 インフラは、市道の損壊は52カ所で25日現在9カ所が通行止めとなったほか、河川の護岸決壊等28カ所、河川緑地等の損壊11カ所、下水路等の損壊10カ所、下水道施設の浸水、水道施設の損壊各2カ所、林地の崩壊等18カ所、林道の損壊209カ所、墓地公園駐車場の法面崩落1カ所の被害にのぼり、合計被害額は約20億円の見込み。

 農業関連は農地の損壊106カ所、ため池や頭首工など農業用施設の損壊207カ所、水稲約342ヘクタール、野菜類約17ヘクタール、比内地鶏1万5,750羽の被害となっており、被害額は約1億4,000万円の見込み。

 人的被害が出なかったことが何よりで、関係機関の活動と協力に深く感謝申し上げる。今回初めて大館警察署から災害対策現地情報連絡員(リエゾン)の派遣を受けたところ、それぞれが持つ情報を正確かつ迅速に共有することができ、有事における連携の重要性を実感した。市では、被災者が一日も早く以前の生活に戻れるよう、さまざまな支援策を実施する。

 住家に浸水被害を受けた人への災害見舞金は、半壊、床上浸水は10万円を支給するほか、床下浸水で復旧に経費を要した場合も3万円を支給する。

 住宅関係は、宅地内に流入した土砂などの堆積物の除去や宅地内の斜面の崩壊を防止するための工事に対し、最大35万円を助成。また、住宅に被害を受けた人には住宅リフォーム支援事業を適用し、最大10万円を補助する。

 農業関係は、農地や水路、道路等へ堆積した土砂の撤去や畦畔の復元など、国の災害復旧事業の採択条件を満たさない小規模な復旧工事に要した費用について最大で2分の1を助成する。

 そのほか、市民税、国民健康保険税、固定資産税、水道料金、後期高齢者医療保険料、介護保険料、保育料の減免、国民年金保険料の免除、奨学金返還の猶予、市有財産貸付料の減額などの施策により、被災者の経済的負担の軽減を図る。

 市道の応急対策などに伴う費用は、8月10日と19日に専決処分したが、本格的な復旧工事にかかる費用については今定例会に関係予算を追加提案したいと考えているので、よろしくお願い申し上げる。

 市民生活の一日も早い復旧に向けて取り組んでいくが、被害は甚大で復旧に時間を要するものもあり、市民には不便をかけるが、理解、協力をお願いする。

 また、今月17日に行われた石井国土交通副大臣による下内川の視察には、佐竹知事に駆けつけてもらい、藤原議長とともに河川改修工事の早期完成への力添えをお願いした。

 当日の意見交換会では、降雨量の増加を考慮した「河川整備基本方針」の見直しをお願いするとともに、五城目町役場で開かれた意見交換会で知事、三種町長、五城目町長とともに河川改修を促進するための予算確保を強く要望し、副大臣、水管理・国土保全局の草野官房審議官、山本東北地方整備局長から大変心強い返答を得た。

 さらに、今月24日には県庁へ出向き、佐竹知事に対して下内川の改修工事の早期完成を要望した。知事からは「早期完了に向け、予算化を前倒ししていく。国の交付金の確保も進めていきたい」との回答を得たことを報告する。

<コロナウイルス感染症対策等の状況など>

●おおだて新型コロナウイルス相談センターの設置
 感染者の急増を受け、市内医療機関での診療・検査体制、民間のPCR検査等に関する質問、感染への不安や検査についての相談にワンストップで対応するため、今月3日、電話相談窓口の「おおだて新型コロナウイルス相談センター」を開設した。

 開設に当たり、行政協力員の協力のもと、案内チラシを毎戸配布したほか、市ホームページや市長メッセージの動画配信、新聞広告による周知を図った。開設期間は、休日を含む今月19日までとしていたが、感染状況等を踏まえ31日まで延長することとし、全庁態勢で対応している。

 23日時点の相談件数は2,184件で、市立総合病院での臨時発熱外来の予約をはじめ、市内医療機関での診療状況や無料PCR検査等の紹介などを行い、市民の不安解消や医療機関に対する問い合わせの集中緩和に努めている。このほか、大館保健所における疫学調査や健康観察等の業務増大を受け、今月1日から保健師を応援派遣し、県と連携して感染症対策業務に当たっている。

●大館市指定PCR検査所の状況等
 PCR及び抗原検査の状況は、6月は941件だったが、7月は2,975件と大幅に増え、同月中旬からは一日の予約枠が埋まる状況が続いている。検査所には感染への不安を感じている人などが連日訪れ、祝日の8月11日を臨時営業するなどの対応をしている。こうした中、検査所を共同運営している木下グループには、インターネットによる検査予約に加え、ネット環境がない人でも電話で予約できる体制を整えてもらった。

●コロナワクチン接種状況等
 3回目の接種から5カ月以上経過した60歳以上の人や、18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する人、医療従事者などへの4回目接種は6月25日から開始し、約6,500人への接種を、今月20日、21日の両日にはニプロハチ公ドームを会場に約1万2,700人への接種を行った。

 さらに、高齢者施設等の入居者及び従事者への巡回接種は7月12日から開始し、計61施設、約3,000人への接種が終了する見込み。

 8月23日時点で60歳以上の4回目接種率は57%、3回目接種率は人口比80%、年代別では60歳以上が90%、12歳以上の10代で75%、20代及び30代がいずれも78%などとなっている。また、5歳から11歳までの小児接種については、これまで1,675人が2回目接種を終了し、接種率は55%。引き続き、希望する市民への接種機会を提供していくとともに、安心して接種もらえるよう努める。

 なお、オミクロン株に対応した新しいワクチン接種について、国から概要が示されたところであり、今後の国の通知を踏まえ、医師会等関係機関と協議、連携しながら準備を進める。

●発熱外来の開設
 感染の急拡大により多くの市民が医療機関での診療や検査を希望している中、総合病院と扇田病院では「おおだて新型コロナウイルス相談センター」と連携し、総合病院は今月6日から1日に約40人、扇田病院は今月8日から約20人の診察に対応するため、ドライブスルー方式による発熱外来を開設した。

 この発熱外来では抗原検査や諸症状に対する内服薬の投与を行っており、8月23日現在、総合病院で534人、扇田病院で302人が受診した。感染した人や感染が疑われる人が必要な診療や検査を受けられるよう、引き続き体制整備に努める。

●住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金
 感染症の影響を受けて令和3年中の収入が減少した家計急変世帯への支給漏れを防止するため、プッシュ型給付を実施しており、6月29日に令和4年度の非課税世帯に確認書等を送付した。

 8月23日現在、対象世帯1,068世帯のうち、83.14%に当たる888世帯に給付した。9月末の申請期限までに、より多くの世帯に給付するため、引き続き制度の周知に努める。

●大館の食タクシー事業及び特産品送料助成事業
 感染拡大により低迷する地域経済を下支えするための本事業については、7月末現在で「大館の食タクシー事業」が利用件数2,771件、「特産品送料助成事業」が申請件数4,410件となっている。

 県プレミアム飲食券及び市プレミアム商品券との相乗効果もあり、利用者から大変好評を得ているほか、各関係事業者からは売上げや稼働率の維持向上に大きな効果があるとの声を得ていることから、引き続き、消費喚起の後押しとなるよう取り組む。

<令和3年度の市税等の収納状況と未収債権対策>

 現年度分の収納率は市税が前年度を0.29ポイント上回る99.55%、国民健康保険税は前年度を0.30ポイント下回る97.70%で、市税は過去最高を更新した。

 市税については平成23年度から、国保税については平成24年度から県内13市中トップの収納率を維持している。また、滞納繰越分を合わせた未収残高は市税、国保税ともに減少し、総額で前年度比6,088万円減の3億3,200万円となっている。

 一方、企業会計を含めた税外収入金は、現年度分の収納率が前年度から0.64ポイント減の97.81%、滞納繰越分を含めた未収残高は前年度比3,210万円増の2億5,861万円。

 市税等の未収債権対策としては、昨年度から引き続き、夕暮れ納付相談窓口を開設し、相談体制の充実を図りながら悪質な滞納者に対しては不動産、給与、預貯金などの差し押さえ等を実施し、公平性の確保と新規滞納の抑制に努める。

<農作物の生育状況>

 水稲は平年より3日早い8月1日に出穂盛期を迎え、穂揃いは良好に推移している。病害虫の発生状況は、葉いもち病の発生は少ないものの、カメムシ類の発生が例年より多いことから、早期発見に向けた警戒と防除の徹底を引き続き呼びかける。

 野菜は、6月前半に気温が低下したため初期生育が緩慢に推移し、7月は高温と少雨、8月の長雨により品目ごとの生育の状況にばらつきが見られる。

 主な品目では、枝豆は早生種の生育及び収穫が例年より遅いほか、収穫量は平年より減少し、一部品質の低下が見られる。アスパラガスは生育不良と病害虫が発生し、品質の低下と出荷量の落ち込みが見られる。ネギは平年より10日遅い今月1日から出荷が始まっているが、その後の雨の影響で湿害による生育不良が見られる。果樹はリンゴ、ナシともに開花量が平年より多く、結実率は平年並みの状況。

 なお、8月3日からの大雨等により農地や農業用施設、農作物などに大きな被害が発生しており、県や関係機関と連携しながら早期復旧と営農継続に向けた支援を行う。

<企業の設備投資と雇用対策の状況>

 羽貫谷地工業団地では、ニューロング秋田が電気自動車の電池などに使用する電解銅箔の製造装置を増産するため第2工場を増築し、8月から操業を開始しており、新たに10人が雇用された。

 花岡工業団地では、プレシジョン・システム・サイエンスとエヌピーエスが試薬センター第2工場を増設し、新規雇用3人で8月から操業を開始している。増設により全自動PCR検査装置に使用する試薬等の生産能力が約6倍となり、検査体制の強化への貢献が見込まれる。

 一方、高校生の就職希望状況は、6月末現在、来春卒業予定の就職希望者152人のうち県内希望者が116人で県内就職希望率は76.3%と、過去最高を更新した。

 市内の高卒求人状況は、前年同期比で10事業所、21人増の88事業所380人と、企業の採用意欲は高い。7月27日にはハローワークとともに「求人求職情報交換会」を開催し、高校生96人と28事業者とのマッチングを図った。

 このほか、将来につなげる取り組みとして、7月12日には県やハローワークとともに「ふるさとお仕事博覧会」を開催し、中学生396人を対象に地元事業者の魅力を発信した。今後も、企業の設備投資への支援を継続するとともに、未来を担う子どもたちの育成を通じて、地域産業の振興と若者の地元定着に努める。

<大館能代空港羽田線3往復運航による利用状況など>

 大館能代空港の令和4年度の乗降客数は7月末現在3万8,274人で、前年比で2万9,840人増加。また、毎日3往復運航が始まった7月の乗降客数は1万2,701人で、7月としては過去最高だった令和元年の1万3,207人に次ぐ実績となった。コロナ禍にありながらも、圏域の経済活動が再開してきたことで3往復化による利便性向上の効果が表れたものと考えている。

 さらに、6月には地域おこし協力隊による旅行教室、7月には東京都世田谷区の成城石井本店の併設スペース「Tochi−Dochi」で大館フェアを開催するなど、首都圏からの誘客につなげ、さらなる空港の利用促進が図られるよう取り組んでいる。

 今後も、これらの取り組みと併せ、北東北の空の玄関口として広域連携を強化していくとともに、空路、鉄路、陸路のネットワークを最大限に活用し、3往復運航の定着に向けて、より一層の利用促進策を講じる。

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