2018年8月13日付
持ち直しの動き続く

秋田経済研究所の「県内経済」

個人消費は足踏み

 秋田経済研究所は13日までに、「持ち直しの動きが続いている」とする最新(8月号)の県内経済概況をまとめた。電子部品や木材の生産が堅調に推移したほか、機械金属も持ち直した。建設は住宅着工が前年を下回ったものの、公共工事は堅調に推移。一方、個人消費は持ち直しの動きが足踏みしているほか、雇用情勢は改善基調にありながらも一部業種で人手不足が深刻化。

 電子部品の6月生産額は前年に比べて1.7%増加し、6カ月連続でプラス実績を確保。スマートフォン向けが中国市場での販売低迷の影響から減少したものの、車載向けがEV化や先進運転支援システム(ADAS)などに関連した需要が拡大し、全体では高水準を維持。品目別では、主力のセラミック・コンデンサやインダクタが堅調に推移し、半導体素子も増勢が続いた。産業機器向けの液晶パネルは横ばい。

 機械金属の6月生産額は同2.5%増加し、3カ月連続で前年を上回った。ウエイトの高い輸送機械のうち自動車部品は、国内向けがやや伸び悩みながらも北米向けが増勢を強めたことから生産額が増加し、全体の水準を押し上げた。輸送機械以外の民需関連は、製鋼品の減少が続いたものの、建機部品が国内外の需要増の影響を受け堅調に推移。好調な設備投資を背景に、金型は前年比大幅増の生産が続いた。公共工事関連は、水道部品で増勢が続いた反面、橋梁・鉄骨は一進一退の動き。

 全国的に新設住宅着工戸数が伸び悩んでいるのに伴って普通合板、製材品とも荷動きが低調な中、木材業の生産はほぼ前年水準を持続し、在庫が増加傾向にある。県内でも普通合板、製材品ともに生産量が出荷量を上回り、全国と同様の動きがうかがえる。5月の普通合板は、生産量が前年比2.4%増と14カ月連続で前年を上回ったものの伸び率は低調で、出荷量は同2.5%減と2カ月連続前年割れ。この結果、在庫量は同48.3%増と11カ月連続で前年を上回った。6月の製材品は、生産量が前年比4.3%減と2カ月ぶりに、出荷量は同8.7%減と3カ月連続で、それぞれ前年を割り込んだ。

 建設業は、6月の公共工事請負金額が国、県、市町村ともに増加し、前年比88.8%増と3カ月連続で前年を上回った。年度累計(6月末現在)も前年同期比42.9%増と好調推移。ただ、同研究所調査による地元大手12社の6月の新規受注額は前年比38.2%減の23億3,400万円と、2カ月ぶりに前年を割り込んだ。官公庁工事も、河川災害復旧などの大口受注があったものの、前年実績には及ばず同6.7%の減少。これにより、年度累計の受注実績も前年同期比13.1%減とマイナスに転じた。

 個人消費(商況)は、持ち直しの動きが足踏み。うち5月の百貨店・スーパー販売額は95億4,200万円で、前年同月に比べて1.7%減少した。衣料品は紳士服、婦人服とも低調に推移し、8カ月連続の前年割れ。鮮魚や精肉、青果などが振るわず、飲食料品も2カ月連続で前年を下回った。

 6月の新車総販売台数は4,411台。同4.3%減少し、5カ月ぶりに前年を割り込んだ。新車投入効果の薄れもあって一部小型車を中心に伸び悩んだことから、登録車は同3.9%減の2,347台と2カ月ぶりの前年割れ。乗用車やトラックの落ち込みを受け、軽自動車も同4.7%減の2,064台と、2カ月連続で前年を下回った。このほか、5月の家電販売額は同5.1%の減少。テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの大型家電が増加した反面、パソコンなどの情報機器が振るわず、2カ月連続で前年を下回った。