2018年7月11日付
持ち直しの動き続く

秋田経済研究所の「県内経済」

個人消費は足踏み

 秋田経済研究所は10日、「持ち直しの動きが続いている」とする最新(7月号)の県内経済概況を公表した。電子部品や木材の生産が堅調に推移したほか、機械金属も持ち直した。建設は住宅着工が前年を上回ったほか、公共工事も堅調に推移。一方、個人消費は持ち直しの動きが足踏みしているほか、雇用情勢は改善基調にありながらも一部業種で人手不足が深刻化。

 電子部品の5月生産額は前年に比べて1.2%増加し、5カ月連続でプラス実績を確保。スマートフォン向けが中国市場での販売低迷の影響から減少傾向が続いたものの、EV化や自動運転など技術革新が進む車載向けが増勢を強め、電子部品の生産額は高水準を維持。

 機械金属の5月生産額は同5.8%増加し、2カ月連続で前年を上回った。ウエイトの高い輸送機械で北米向け自動車部品が好調なのに加え、国内向けも堅調なことから増勢が続き、全体の水準を押し上げた。

 木材業のうち4月の普通合板は、生産量が前年比0.8%増と13カ月連続で前年を上回ったものの、増加率は前月の9.9%から大きく縮小。また、出荷量は同0.3%減と横ばいに近い水準ながら、1年1カ月ぶりマイナスに転じた。在庫量は同38.8%増で、10カ月連続の前年増。一方、5月の製材品は生産量が前年比横ばいだったものの、出荷量は同4.8%減と2カ月連続で落ち込んだ。

 建設業は、5月の公共工事請負金額が国、県、市町村で増加し、前年比46%増と2カ月連続で前年を上回った。年度累計(5月末現在)でも前年同期比26.3%増と、前年を上回った。同研究所調査による地元大手12社の5月の新規受注額は前年比15.9%増の35億8,700万円と、2カ月ぶりの前年比増。

 うち官公庁工事は庁舎や文化施設、公立学校など建築の大口受注が寄与し、同105.1%の前年比倍増。年度累計(同)も前年同期を6.2%上回った。反面、民間工事は建築が前年を上回ったものの土木が低調だったため、同11.2%減少した。

 個人消費は、持ち直しの動きが足踏み。うち4月の百貨店・スーパー販売額は92億6,400万円で、前年に比べて1.2%減少した。うち衣料品は紳士服・婦人服とも低調に推移し、7カ月連続の前年割れ。飲食料品も鮮魚や惣菜などが振るわず、3カ月ぶりに前年を下回った。

 5月の新車総販売台数は3,681台で、前年比0.9%の微増ながら4カ月連続で前年を上回った。登録車は、新車投入効果が薄らいだことなどから普通乗用車が伸び悩んだものの、全体では同3.2%増の1,861台と2カぶりに増加。軽自動車は、乗用車やトラックの落ち込みで同1.3%減の1,820台にとどまり、6カ月ぶりの前年割れ。

 このほか、4月の家電販売額は前年に比べて0.9%減少した。冷蔵庫、洗濯機などの大型家電が増加した反面、パソコンなどの情報機器や携帯電話が振るわず、2カ月ぶりの前年割れに。 (午前零時)