2017年11月28日付
北朝鮮によるテロ攻撃危惧
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記者会見に臨む佐竹知事(27日午後)
佐竹知事が見解示す

漂着船消失
 
暗に県警を批判

 佐竹敬久知事は27日、北朝鮮による本県へのテロ攻撃の可能性を危惧する見解を示した。防衛省が県内に「イージス・アショア」を配備することで調整に入っていると一部報道機関が報じたことや、由利本荘市の海岸に北朝鮮籍とみられる木造漁船が漂着後、消失したことなどに関連し、同日午後の記者会見でみずからの考えを述べた。同消失に対しては、「一般県民として言わせてもらえば」と前置きしつつ、暗に県警を批判した。

 一部報道機関はこのほど、北朝鮮に対する防衛力強化に向けて防衛省が、弾道ミサイルを宇宙空間で迎撃するためのシステム「イージス・アショア」を新たに導入し、秋田、山口の両県に配備する方向で調整している、と報じた。

 これに対する見解を求められた佐竹知事は、県幹部を同省東北防衛局に派遣して事実関係を確認させたところ、まだ何も決まっていない旨の回答を得たことや、事前に話し合いの場を設けるよう県として要請したと明言。 

 一方、今月23日には、由利本荘市の海岸に男性8人を乗せた北朝鮮籍とみられる木造漁船が漂着し、その後、消失。26日には、男鹿市の宮沢海水浴場に同消失船とは別の木造船が漂着しているのが見つかり、27日には同船内から一部白骨化した8人の遺体が発見された。

 こうした一連の流れに関連して知事は27日、「北朝鮮から来るのが木造船ではなく潜水艦なら」と仮定した上で、「イージス・アショア」を配備した県内へのミサイルによる直接攻撃ではなく、「逆にテロの危険性の方が非常に大きいと思う」との予測を示した。

 また、「これが遠い国ならいいが、現に由利本荘や男鹿の問題もあるため、地域の住民は不安だろう。だから、(ミサイルによる)ダイレクトの標的というより、そちら(テロ)の方が重要な問題ではないかと思う」とした。

 さらに、「北朝鮮がダイレクトに日本にミサイルを撃つということは、全面戦争だ。しかし、テロだと誰がやったか判らない。それによって日本が北朝鮮を責めることはできないだろう。そちらの方が、非常に不安ではないか」と付け加えた。

 由利本荘市の海岸に漂着した木造船が消失したことについて知事は「やはり周辺は不安だ。あれが本当に漁船なのか、あるいはスパイ船なのか、(乗っていたのは本当に)8人なのか、実はすでに(県内に)潜入してしまったとか…」などと、推論を示してみせた。

 このほか、「警察事案なので、県として立ち入る話ではないが、一般県民として言わせてもらえば」と前置きしつつ、「船を移動するなどして証拠品の保全をしっかりやっていればこういうことはないので、住民に不安を与えたことと、さまざまな捜査の機会を逃したことについては、われわれとしても疑問が残る」と暗に県警を批判した。 (午前零時)