2016年12月17日付
過去10年間で最悪
 
県内の梅毒患者数

全国と同様の傾向、県が注意喚起

 全国傾向と同様、県内でも梅毒の患者数が過去10年間で最悪の状況にあるとして、県健康推進課は注意を喚起している。県内では同10年間で初めて、同患者数が2ケタに近づいている。

 梅毒は「梅毒トレポネーマ」という細菌が病原体の感染症で、感染者との性的な接触などによって感染。感染して3〜6週間の潜伏期の後、感染部位に硬いしこりや潰瘍がみられ、これを「T期顕性梅毒」と呼んでいる。数週間から数カ月後には病原体が血流にのって全身へ広がり、皮膚や粘膜に梅毒疹(バラ疹)がみられるようになり、これを「U期顕性梅毒」と呼んでいる。T期とU期を早期梅毒といい、最も感染力が強い期間。妊婦が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、奇形が起こる恐れも。

 同課が作成した全国と県内の10年間の梅毒患者数推移は下表のとおりだが、今年は第48週(11月28日-今月4日)現在で全国患者報告数が4,168人にのぼった。同10年間で最も少なかった22年(621人)の6倍以上、昨年(2,690人)比でも1.5倍以上。

 中でも20〜30代女性の患者数は25年に全患者数の9.9%(全患者数1,228人中122人)だったのに対し、26年には13.5%(同1,661人中225人)、27年は19.1%(同2,690人中513人)と急増している。

 一方、第48週現在の県内梅毒患者数は前年計の3倍の9人にのぼり、全国傾向と同様、この10年間で最も多い。こうした状況を憂慮した同課は「梅毒は早期にペニシリン系抗菌薬による治療を開始すると確実に治る感染症。感染が少しでも疑われる場合は、早めに医療機関を受診して」と呼びかけている。

 県内では、エイズ相談検査事業の一環として梅毒を含む他の性感染症についても検査を行っている。匿名、無料で受けられるため、心配な人は最寄りの保健所に相談を、と同課は喚起。

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