2016年8月31日付
最優秀提案者を決定
 
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福原市長

本庁舎建設の基本設計

福原市長が行政報告

大館市の9月定例議会開会

 大館市の9月定例議会は30日招集され、会期を同月29日までの31日間と決めた後、福原淳嗣市長が行政報告に臨んだ。この中で市長は、本庁舎建設基本設計プロポーザルについて28日の公開ヒアリングを経て29日の審査委員会(委員長・小笠原吉張秋田職能短大教授)で最優秀提案者が決定したと報告するとともに、結果を近く公表すると明言した。

 初日上程案件は、28年度一般会計補正予算案を含む22件。うち同予算案は9億3,779万4,000円を追加し、歳入、歳出の累計を331億1,734万3,000円とする。

 主な歳出は除雪費(関係費を含む)に4億4,272万7,000円、地域密着型サービス施設等整備事業費補助金に7,250万円、中心市街地活性化事業費に4,810万2,000円など。会期中に決算特別委員会を設置し、27年度決算認定案を審議するとみられる。主な行政報告内容は次のとおり。  (午前零時)

<本庁舎建設事業の進捗状況> 多くの来場を得て今月28日、本庁舎建設基本設計プロポーザルの最優秀提案者を選定するための「公開ヒアリング」を開催し、二次審査に進んだ5者によるプレゼンや質疑を行った。公開ヒアリングの内容を踏まえ、29日の最終4回目となるプロポーザル審査委員会で最優秀提案者を決定。近日中に決定通知を発送するとともに、市民に公表できると考えている。

 今後は、代表企業となる最優秀提案者が構成員候補者として登録している市内の4設計業者と面談などを行いながら構成員を選定し、「共同企業体」を組成した上で、市と契約を締結する予定。また、庁舎敷地周辺等の境界確認や地積調査などを行う「登記書類作成業務」、計画敷地の基礎資料を作成する「地形測量業務」、現在の庁舎レイアウト、備品等の調査を行う「オフィス環境整備業務」などの発注を終えており、順次、測量、調査などを行う予定なほか、東側職員駐車場での埋蔵文化財発掘調査も順調に進んでいる。

<災害時における防災協定の締結> さる7月14日、みちのくコカ・コーラボトリング株式会社と「災害時における飲料の供給に関する協定」を締結した。内容は、災害が発生した場合の飲料の供給と運搬について、速やかに対応してもらうというもの。

 また、今月8日には一般社団法人秋田県建造物解体業協会と「災害時における応急対策への協力に関する協定」を締結し、人命救助と被害の拡大防止のため、被災した建築物等の撤去に必要な建設機械等の提供や技術員の派遣などについて、速やかに対応してもらう。このたびの協定締結で締結先は27団体となり、大規模災害時に市民の安全確保と迅速な復旧活動が行えるよう、今後もさらなる体制整備を図る。

<市総合戦略の進捗状況> 大館市は各種交付金制度を活用し、総合戦略に基づいて事業展開を図っているが、首都圏などに住む子育て世代から高齢者までの移住促進を目的とした「大館版CCRC事業」、北秋田市や小坂町と連携して枝豆を中心に地域資源を生かした新商品開発、販売などを進める「地域産品磨き上げ事業」、県との連携による「秋田犬」を基軸とし、魅力発信態勢づくりを目的とした「『秋田犬』活用による観光地域づくり推進事業」の3事業について、今月2日付で地方創生推進交付金事業の交付決定の内示を得た。

 また、地方創生応援税制事業、いわゆる「企業版ふるさと納税」に申請していた、五色湖ロッジなどを活用した「ペットと泊まれる宿泊施設整備事業」についても、同日付で事業認定を得た。さらに、地方創生推進交付金事業の制度改正により、対象事業申請数の枠が拡大されたことを受け、県と連携して企業の子育て支援や働きやすい職場活動を情報発信し、子育て世代が安心して働くことができる職場環境の充実を図ることを目的とした「働くパパママ応援企業啓発事業」に前倒しで取り組む予定。今定例会に関係予算案を提出した。

<市公共施設等総合管理計画策定の進捗状況> この計画は、大館市の公共施設などについて総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針を定め、財政負担の軽減と平準化を目指すもの。現在、各施設の基本情報や過去3年間の利用状況、施設管理運営の収支情報をまとめた「公共施設カルテ」の作成を進めている。

 7月26日には「第1回大館市公共施設等総合管理計画策定推進会議」を開催し、計画策定の取組方針やスケジュール、各部署の横断的な連携を確認した。公共施設の利用頻度、施設の維持管理についての民間連携や再編などの意向を把握するため、今月は市民2,000人を対象にアンケート調査を実施。さらに、施設を所管する26の部署に今後の施設管理方針等のヒアリングを行った。

 これらの結果を踏まえ、12月までに計画案を取りまとめて議会の意見をうかがい、1月にはパブリックコメントを実施して年度内に計画を策定する。また、来年度以降は同計画で定める基本方針をもとに、各施設ごとに実効性のある維持・管理を行うための個別施設計画を策定した上で、施設の適正管理に努める。

<27年度の市税等の収入状況と未収債権対策> 市税は、現年度分の収納率が前年度を0.1ポイント上回り99.32%、収納額は79億4,123万円で、滞納繰越分を合わせた未収残高は6,337万円減の4億3,355万円。また、国保税は現年度分の収納率が前年度と同率の95.69%で、滞納繰越分を合わせた未収残高は6,584万円減の4億1,430万円。現年度分の収納率は高水準を維持しており、速報値で市税、国保税ともに昨年に引き続き県内13市中トップ。

 企業会計を含む税外収入金は現年度分の収納率が98.3%、滞納繰越分を合わせた未収残高は前年度比36万円減の2億8,410万円。市税などの滞納対策については、休日納付・相談窓口を開設しているほか、悪質な滞納者に対しては給料、預貯金などの債権差押といった滞納処分を実施している。今後も市の債権全体について、公平性の確保と新規滞納の発生抑制に努めながら、未収債権の整理を進める。

<農作物の生育状況等> 水稲は斑点米カメムシ類の発生がやや多いことから、病害虫防除の徹底と気象変動に応じた湛水管理をするよう「コメ通信」を活用しながら注意を呼びかけている。出穂盛期は今月4日で平年より1日早く、穂揃い、登熟ともにおおむね良好に推移している。草丈は短く、茎数は少なく、葉数は多く、葉色はやや淡い状況。

 野菜は、6月中旬から7月下旬の日照不足で各作物とも生育がやや緩慢に推移した。病気の発生が平年より多くみられたことから、防除等対策を講じた結果、全体として品質に影響はなかったものの、一部に生産量の低下も。

 主な品目では、枝豆は予定収穫日より5日遅い7月19日から出荷が始まり、日照不足で莢の色は淡いものの、価格は平年並み。また、農産物流通加工センターでの枝豆加工は、7月25日から稼働している。アスパラガスは、日照不足と降雨で夏どりに病気の発生がみられ、7月前半の出荷量が減少するなどの影響があった。7月下旬以降の高温で一部で品質が低下したが、収量、価格とも平年並み。

 果樹は、ナシ、リンゴともに開花は3日早く、開花量は多く、結実率は高く、肥大は平年並み。収穫は、平年より2日ほど早く始まる見込み。今後も気象変動や病害虫の発生に注意し、農家に対して適切な指導を行う。

<雇用・地域経済の情勢> 来春の市内高校卒業予定者の就職動向は、7月末現在、就職希望者203人のうち134人が県内就職を希望し、昨年同期との比較では16人の増加した。また、市内企業の求人数は83事業所316人で、昨年に引き続き出足は好調。来春も6年連続就職率100%となるよう、6月に北秋田地域振興局・高等学校長協会・ハローワークとの連名で市内商工2団体へ早期の求人を要請するなど、地元企業に対する働きかけを行った。

 さらに、7月には雇用開発協会・ハローワークとの連名で「地元就職啓発パンフレット」を就職希望生徒の保護者へ配付したほか、就職希望生徒と企業を対象とした「求人求職情報交換会」の実施、雇用開発協会が夏休みを利用して実施する「オープンオフィス事業」の支援など、生徒と保護者に対しても地元就職を働きかけている。また、6月のハローワーク大館管内の有効求人倍率は130倍で、昨年同期との比較では0.2ポイント上回っており、引き続き高い状態で推移。

 「資格取得支援事業」は7月末現在で申請件数は89件、補助金額は329万円で、労働力の質的向上、中小企業の人材確保などへの効果が期待される。また、本年度創設した「大館市創業支援補助金制度」は、7月末時点で2件の創業申請に対して75万円の補助金を交付したほか、数件の申請があり、今後もより多くの創業につなげていく。

 市の制度融資である「マル大」は、7月末現在で件数が66件、融資額が6億6,700万円。融資限度額の拡大により、過去最高を記録した昨年同期との比較では若干の減少したが、26年度以前との比較では増加傾向にあることから、引き続き民間企業の投資が好調に行われていると考えている。

<歴史的風致維持向上計画策定の進捗状況> 計画策定に際し、これまでに文化庁・農林水産省・国土交通省と7回の三省庁ヒアリングを重ねてきたほか、国の担当官による現地調査時の指導や、関係機関からの助言を得て、計画の熟度を高めてきた。また、地区座談会や歴史まち歩きを通じて市民に計画の目標を説明し、市民の思いやニーズを伺いながら、関係者らと実現化方策の協議を重ねてきた。

 国の要職にある人らとの面談や現地調査官との意見交換、歴史まち歩きへの参加を通じて、私自身もこの計画が市の羅針盤になるべく努めてきた。29日は学識経験者や各分野の専門家で構成する「第2回歴史的風致維持向上協議会」を開き、大局的な観点から助言をえた。

 来年の3月をめどに計画を取りまとめ、課題に一刻も早く取り組むために年内に計画書を取りまとめ、年度内に国の認定を目指す予定。今定例会では現段階の案を説明し、議員から意見を得て、計画が市の発展と他市との連携につながる実り多い指針となるよう、引き続き取り組む。

<認知症疾患医療センターの開設> 市立総合病院は、10月から「認知症疾患医療センター」を開設する。2025年に認知症患者が全国で700万人になると推計される中、同センターは国が推進する認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)を医療面から支えるために整備を進めているもので、現在、全国で400近い医療機関が指定を受けている。

 県内では、これまでに県南の県立リハビリテーション・精神医療センター、県中央の緑ヶ丘病院が指定を受けており、総合病院はこれらに次いで県北地域をカバーするものになる。センターの主な役割は認知症診断のほか、認知症であった場合どのようなタイプのものであるかを調べる鑑別診断を行うこと、専門医療相談を受けること、地域の医療・介護・行政との連携を図ることなどで、専任の医師、精神保健福祉士などの医療スタッフにより、認知症患者とその家族を支えていく。