2016年6月7日付
2次審査に進む5者を決定
 
FUKUHARA.JPG - 8,635BYTES
福原市長

本庁舎建設の基本設計

福原市長が行政報告

大館市の6月定例議会開会

 大館市の6月定例議会は7日招集され、会期を23日までの17日間と決めた後、福原淳嗣市長が行政報告に臨んだ。この中で市長は、本庁舎建設事業の進捗状況に伴って基本設計プロポーザルの公募結果に触れ、実績のある企業から6者、市内企業から4者の応募があり、実績のある企業については1次審査を終了し、2次審査に進む5者を決定したことを明らかにした。

 初日上程案件は、28年度一般会計補正予算案を含む15件。うち同予算案は1億2,366万円を追加し、歳入、歳出の累計を321億5,707万円とする。主な行政報告内容は次のとおり。  (午後3時)

<本庁舎建設事業の進捗状況> 本年度の本庁舎建設事業は基本設計や地積測量、オフィス環境調査などを実施する。これと並行しながら、建設予定エリアの埋蔵文化財発掘調査や市民プールの解体を予定。

 基本設計については、委託業者の選定に向けて4月に条例に基づくプロポーザル審査委員会を設置した。床面積が5,000平方メートル以上の庁舎建設の実績がある企業と市内の企業との設計共同体への委託を想定し、5月12日から公募したところ、実績のある企業から6者、市内企業から4者の応募があり、実績のある企業は1次審査を終了し、2次審査に進む5者を決定した。8月下旬には、市民に公開しながら技術提案に対するヒアリングを実施する予定。

 埋蔵文化財発掘調査は、建設予定エリアの東側職員駐車場にあった公用車車庫を5月に解体し、今月から調査を開始した。また、6月1日付で任期付職員として専門的知識を有する埋蔵文化財専門員を採用しており、31年3月末までの任期で発掘調査や報告書の作成などの業務に従事する。地積測量調査、オフィス環境調査などは8月までに発注する予定で、市民プールも今年の水泳シーズン終了後に解体の予定。

<大館市遭難等対策委員会の設立> 大館市ではこれまで、田代地域に限定した山岳遭難を対象に「大館市田代地域遭難対策協議会」による活動を行ってきたが、近年、高齢者の徘徊などによる行方不明が多数発生していることから、捜索等の範囲を市内全域とする対応が求められるようになった。

 こうした状況から市は4月1日、山岳遭難に加え、徘徊等による行方不明などにも対応するため、副市長を会長に米代東部森林管理署長、大館警察署長などで組織する「大館市遭難等対策委員会」を設立。5月13日、24日には、いずれも雨池牧場付近で発生した遭難事案で捜索活動を行ったほか、今月4日には活動の一環としてタケノコ採りの入山者に遭難防止チラシを配布した。今後も市遭難等対策委員会が中心となり、関係機関と連携を図りながら遭難防止の啓蒙、宣伝活動を推進するとともに、遭難などが発生した場合は迅速な対応に努める。

<総合戦略の進捗状況> 大館市は総合戦略に基づいて地方創生先行型交付金、地方創生加速化交付金などを活用し、「肉の博覧会事業」「シングルペアレント移住定住促進事業」「地域連携DMO形成事業」などに取り組んでいる。また、「保育料助成制度の充実」「住宅リフォーム支援事業の拡充」など、さまざまな事業を実施。

 さらに、このほど国から地方創生推進交付金の詳細が示されたことから、「大館版CCRC事業」のほか、北秋田市、小坂町との「地域産品磨き上げ事業」や県との連携による「秋田犬を基軸とした観光戦略事業」の3事業について、国へ計画書と地域再生計画を提出する予定で今定例会に関係予算案を提出した。

 また、森本登志男氏(前佐賀県最高情報統括監)をコーディネーターに建設、観光、まちづくり、産業、スポーツなどの各分野に精通した10人の政策アドバイザーで構成する「大館市政策情報収集組織」を4月1日に設置。政策アドバイザーには地方創生に伴うさまざまな交付金に関する情報提供のほか、地域連携DMO、地域産品の販路拡大、情報発信の拡充などに関し、専門的で的確なアドバイスを得ている。今後もそれぞれの知見と人脈を生かし、迅速かつ幅広く情報を提供してもらい、未来創造都市の実現に向けてさまざまな形で支援、協力を得ることにしている。

<27年度の決算見込み> 一般会計の決算は歳入総額397億7,500万円、歳出総額380億1,200万円で、歳入歳出差引額は17億6,300万円。28年度への繰越財源を差し引いた実質収支額は16億9,100万円で、26年度決算比で約3億8,900万円減の見込み。主な事業成果としては、「市営向町住宅整備事業」「公共施設再生可能エネルギー等導入事業」「野菜ナショナルブランド化総合対策事業」が完了したほか、「道路・橋梁の改良事業」「小・中学校の耐震対策事業」「中央図書館整備事業」などを計画的に実施している。

 各企業会計の収益的収支の決算は、水道事業会計で1億2,000万円、工業用水道事業会計で400万円の単年度純利益、下水道事業会計で8,100万円の単年度純損失をそれぞれ見込んでいる。病院事業会計は総合病院で4億8,500万円、扇田病院で2,100万円の単年度純損失を見込んでいる。総合病院では4月から7人の研修医を新たに迎えるなど、医師確保を最重要課題として取り組んでおり、質の高い医療の提供による収益の確保とさらなるコスト縮減を図り、病院経営基盤の安定、強化に努める。

<乳幼児及び小中学生福祉医療制度> 現在、医療費の自己負担分を助成する福祉医療制度では乳幼児と小学生、ひとり親家庭の児童、高齢身体障害者及び重度心身障害者に対し、県と市が2分の1ずつ助成。うち乳幼児と小学生の福祉医療について県は、8月1日から助成対象を中学生まで拡大する。これに合わせて大館市も中学生まで対象を拡大し、「乳幼児及び小中学生福祉医療制度」として助成する。対象世帯には今月中に申請書類を郵送し、7月下旬に福祉医療費受給者証を送付する予定で、今定例会に関係予算案を提出。

<ねんりんピック秋田2017大館市実行委員会の設立> 29年9月に本県で開催される全国健康福祉祭「ねんりんピック秋田」に伴って大館市はソフトテニス、ゲートボール、ソフトバレーボールの各競技の開催が決定している。地域の関係機関、団体などの協力のもと、万全な準備と円滑な大会運営を図るため、4月25日に「ねんりんピック秋田2017大館市実行委員会」を設立した。

 大館市での大会には、約3,000人の参加選手を見込んでいる。スポーツ交流大会の円滑な運営をはじめ、同市を訪れる人らを「オール大館」で歓迎。大館市をPRする絶好の機会と捉えており、今後、実行委員会の中で開催に関する総合計画を策定し、大会の成功に向けて準備を進める。

<大館市子育て世代包括支援センターの設置> 「妊娠期」から「子育て期」までの切れ目ない、きめ細やかな支援を提供し、子育て世代の安心感を醸成することを目的に7月1日、保健センターに「大館市子育て世代包括支援センター」を開設する。愛称を「子育てサポート さんまぁる」とし、子育て家族を太陽(SUN)のように暖かく「まぁるく」包み込むように支援する場所でありたいとの思いを込めている

 これまでの母子保健事業に加え、新たに妊娠後期の妊婦と産後2週目の産婦に対し、電話相談や産科病棟訪問による育児支援の情報提供を行うほか、心身の不調や育児不安などを抱えている人に支援プランを作成し、手厚い支援を行う。また、祖父母などを対象に、子育てに関する講座を開催するなど、地域全体で子育てを支援する環境づくりを目指す。今後も子育て支援機関や関係団体と連携を図りながら、次代を担う子どもを安心して産み育てるための支援に努める。

<農作物の生育状況等> 基幹作物の水稲は、平年どおり4月10日から播種作業が始まり、同17日に盛期を迎え、その後の好天から平均気温、日照時間とも平年並みに経過したことにより、出芽揃い、苗の生育ともおおむね良好。耕起作業は、4月に降雨量が多かったことから、ほ場が乾きにくい状態にあったものの、同下旬の好天で田植作業は5月8日ごろから始まり、終期も同29日と平年どおり作業が進んだ。

 野菜は、山の芋の定植作業は平年より3日早い5月1日ごろから始まり、平年並みの今月上旬までに終了する見込み。アスパラガスは、春採りは平年より5日遅い5月10日から収穫が始まり、今月上旬までに終了する見込み。ネギの定植作業は、平年どおり4月20日ごろから始まり、今月上旬までに終了する見込み。

 果樹は、3月の気温が平年より高めに推移したことで発芽は早く、ナシは平年より3日早く5月3日から、リンゴも3日早く同8日から開花が始まり、開花量は十分な状況。今後も気象動向を見極め、農作物の管理を徹底するよう注意喚起するとともに、JAなど関係機関と連携して対応する。

<地域経済・雇用対策等> 4月のハローワーク大館管内の有効求人倍率は1.15倍。昨年同期との比較では0.17ポイント増加しており、引き続き高い状態で推移している。今春の新卒者の就職状況は市内の高校、秋田職業能力開発短期大学校、秋田看護福祉大学の就職率がいずれも100%となり、5年連続で全新卒者が就職した。

 中小企業在職者や求職者、高校生のスキルアップを支援する「資格取得支援事業」は、本年度も引き続き国家資格などの取得経費の2分の1、最大10万円を補助している。昨年度の実績は221人、39種類の資格取得に対し、総額800万円の補助を行った。

 市の制度融資「マル大」と「マル大小口」は保証料の全額補給に加え、融資資金に対する利子の2分の1を3年間補給している。特に「マル大」は昨年4月から融資限度額を2,000万円に倍増し、最長貸付期間を運転資金は7年、設備資金は10年に延長した。その結果、対前年度比で件数が1.5倍の237件、融資額が2.7倍の23億5,000万円に。

 条例に基づく指定工場は昨年11月、十二所地区で秋田比内やが投資額約4,300万円、新規雇用5人で冷凍保管庫棟ときりたんぽ製造棟の操業を開始しており、12月には花岡地区でエコシステム秋田が投資額約27億円、新規雇用19人で低濃度PCB廃棄物無害化処理工場、釈迦内地区で第一日昭工業が投資額約3億円、新規雇用4人で第3工場の操業を開始した。

 これにより、4月1日現在の指定工場は70事業所、従業員数4,940人で、昨年同期に比べて285人増となり、指定工場から多くの地域雇用を得た。

 また、新規創業者への支援として新たに「大館市創業支援補助金制度」を創設。同制度は、25万円を上限として創業に要する経費の2分の1を補助。「県外移住者」「女性」「40歳未満」などの項目ごとに25万円を加算し、最大で100万円を補助することにし、より多くの創業につなげていきたい。

 小森山ミニ工業団地の3,383平方メートルについては、今月1日付で株式会社羽沢建材と売買契約を締結。これにより、平成元年に分譲を開始した同団地は完売となった。

<移住・定住施策> 4月に新設した「移住交流課」は、Iターン、Jターン、Uターン施策を展開するIJU(いじゅう)専門部署で、県内初の試み。市としては、まずは大館に興味を持ってもらい、大館を好きになってもらって、移住体験などをしてもらう。そして、納得の上でずっと住み続けてもらうことを目標としている。

 大館に興味を持ってもらえるよう、5月5日には来場者数が約100万人の「銀座柳まつり」にブースを出展して、大館の魅力をPRするとともに、移住相談を受けた。また、同14日、15日は「秋田県・大館秋田犬&男鹿なまはげフェアin銀座」に出展し、同28日には鹿角市と連携しながら、東京駅最寄りの京橋で移住フェアを開催した。

 昨年度から不定期に開催していた「移住者のための交流会」は、あす8日に本年度1回目の交流会を開く。同交流会は移住した人らが集まり、互いの情報を交換するとともに、市も参加して移住者の困りごとの解消や軽減を目指しているもので、今後は定期的な開催を予定。

 市は引き続き、大館市の強みである「高い求人倍率」「高い子どもの学力」などをPRしながら、移住・定住に向けた情報発信と移住者へのきめ細やかな対応に取り組みたいと考えており、今定例会に関係予算案を提出している。